自分の子供が、早産でNICUに入ってしまうと、ものすごく心配になるかと思いますし、誰しも初めての事なので、わからない事がわからない状態かと思います。
早産の可能性がある方や、今まさに入ったばかりの人は、これからとーさんパパが体験した内容を読んでいただけたら、NICU,GCUで何を親が覚えなければいけないのかが分かります。
とーさんパパがNICUに係った経緯について
とーさんパパの二卵性双子は、何とかぎりぎり32週まで持たせ、緊急手術を経て、1400g台で生まれてきました。その為、出産時は、子供たちにあう事は出来ず、手術室からそのままNICUへと移行され、処置を施されることに。子供と面会できたのは、処置が終わった後で数時間が経過した、NICUの保育器の中でした。
※ギリギリ肺の機能が確立されるのが32週なので、何とかそこまでお医者様や看護師さんの協力のもともたせましたが、肺がまだ弱い状態なので、出産後一刻も早く肺に対する処置を行い、その他の処置も行う為、それがひと段落するまでは、会う事はできません。
とーさんママは、出産後の入院期間中に、何度か病室からNICUへ通っていたのですが、その後はママが先に退院する為、2日に1回のペースで定期的に通う形で関わっていきました。そこから、約2か月、NICU、GCUのお世話になりながら、2400gを超え、双子共々無事退院することができましたが!!
2か月間2日1回のペースで通うのは、意外と大変でした。その為、退院の日、とーさんパパは、風邪でダウンして、一晩中、咳でくるしんだのを4日連続で体験し、本当に辛かった記憶があります。
NICU,GCUとは何か?
医療ドラマなどが好きな方はよく、救急で搬送された人がHCU・ICUやのベッドで寝かされているシーンを見たことがあるかと思いますが、NICUやGCUは聞きなじみのない言葉ではないでしょうか?
とーさんぱぱも、自分の子供がNICU、GCUに入ったので、そういうものがあるのか!って知ったのですが、ほとんどの一般人が知らないかと思いますので、ここで、改めてNICU、GCUって何かってことをおさらいしておきます。
NICUとは?
NICUとは、Neonatal Intensive Care Unitの頭文字をとった言葉で、新生児集中治療室の事を指しています。
低体重で生まれた赤ちゃんは、体温維持が自身ではうまく出来ない為、保育器の中で体温を維持しながら心拍数や血圧、酸素飽和度(血液中の酸素状態)などを24時間体制の医療スタッフで、管理、モニタリングしながら、人工呼吸管理や輸液管理といった高度な治療を提供している場所です。
簡単にいうと、24時間体制で、低体重や疾患がある赤ちゃんを救うための設備が整った場所ということです。今では、1000gを切るような超超未熟児でも、救う事が出来るほど、医療が確立されているのは、本当にすごいです。
その為、生まれた直ぐは、小さな体に沢山のコードや、管が付いていて、見ていて痛々しくなってきて、見るのが辛いこともあるかと思います。
このあたりの辛さや罪悪感については、こちらに詳しく書いてあります。
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超低体重で早く生まれた二卵性双子に発達に遅れが?!とーさんママが感じている罪悪感とは。
GCUとは?
GCUとは、Growing Care Unit の頭文字をとった言葉で、施設によって呼び名が異なるが、NICUで治療を受け、状態が安定した新生児・乳児とそのご家族のケアを継続して担当する部門で「回復治療室」や「移行期治療室」とも言います。
NICUで落ち着いた子は次に、退院に向けての準備に入りますが、GCUではそのような新生児に対し治療や看護ケアを行います。
簡単に言えば、医療的介入が少し. 必要な赤ちゃんに治療やケアを行い 退院に向けてパパとママが家で困らないようにその子に必要な育児の仕方を指導し、体験・練習してもらい、スムーズにお家に帰ることが出来きるようにサポートする場所です。
具体的な指導として、授乳、おむつ交換、沐浴や、時に内服薬、在宅人工呼吸器の管理、気管切開チューブの交換、吸引の方法や管理の仕方、ミルクの注入など、その赤ちゃんの症状、病床に合わせた内容となっています
NICU・GCUの面会時、親がおこない学こと3選!!
とーさんパパも体験したからこそわかるNICUで親が学ことは以下の4選です。
1.母乳を絞ってもっていく and NICUでおっぱいを飲ませる! (ママ対応)
NICUでは、混合ミルクでの対応となります。入院している時は、とにかく初乳を子供に飲ませる・含ませることを目的に、頑張って絞ることになります。
そして退院後、親がしなければいけない最重要なことがらは・・・・家で母乳を絞って面会時に持って行き、看護師に手渡すことです。
手絞り、搾乳機と2パターンの絞る方法がありますが、こればかりは、沢山出る人、出ない人がおりますので、一概には言えませんが、出ない人にはかなりの苦行となります。とーさんママは、初めはかなり痛くて痛くて辛いとぼやいていました。
持って行く方法としては、器に絞った母乳を、母乳バッグに入れ、密閉し冷凍して、保冷バッグに入れて面会時持って行き、冷凍保存した袋ごと、看護師さんに渡します。お渡しした母乳は、定期のミルクをあげる際に、湯銭で戻して、看護師さんが子供たちに与えてくれます。
母乳バックはこちらの物です↓
与え方としては、口に管が入っている時は、機械で流入量をコントロールしながら、ミルク飲ませます。子供たちが自身の口で吸えるようになった際は、哺乳瓶にてのませてくれますし、面会時には、直接おっぱいを吸せたりします。
直接おっぱいを飲ませる際も、助産師さんから、飲ませ方の指導があるので、不安な事や疑問などは聴くことが出来ます。双子の場合は、二人同時に飲ませるフットボール抱きなど、教えてくれますよ。
また、混合授乳の場合、おっぱいを飲ませた際は、母乳がどれだけ出ているか確認するため、授乳前、授乳後で体重測定を行い、その量を確認して、必要量に達していなければ、プラスで粉ミルクを作って授乳させます。
2.哺乳瓶にてミルクを飲まし、ゲップをさせる (パパ・ママ対応)
出産が初めてのパパ、ママの場合、こどもに哺乳瓶にてミルクを飲ませること自体、戸惑う体験をするので、NICUに面会に来ている内に何度も哺乳瓶にて飲ませる体験を積みます。
皆、簡単に飲ませていますが、上手に飲ませるには、いくつか抑えておかなければいけないポイントがあります。
- ミルクの量や温度が的確か?
- 飲ませる前にオムツは大丈夫か確認
- 飲ませる際の抱っこのポジションは的確か?
- 哺乳瓶をくわえさせた時に、乳首を何処まで入れるか!
- 乳首の空気穴は上を向いているか!
- 飲み終えた際のゲップのさせ方はあっているか
これらのことが、自然と出来るように段階を追って、体験をさせてくれますので、安心してください。また不安なことがあれば、担当看護師さんや、助産師さんが丁寧に教えてくれます。
3.子供の排泄の確認やオムツ交換を学ぶ!! (ママ・パパ対応)
基本的な育児として、子供のオムツの当て方、交換の方法を覚えるってことがあります。
こちらも簡単なようで、抑えなければいけないポイントがいくつもあります。
- 子供の体重にあった紙オムツの選定
- おしりふきなどはじめ、交換に必要な物品の準備
- オムツを交換しやすくするためベッド周りを整える
- 今つけているオムツの下に新たなオムツを広げて差し入れる。
- オムツをオープンにして、排泄物の色、形を確認
- 陰部をおしりふきなどで、きれいにふき取る
- 拭き残しが無いか、皮膚は荒れてないかを確認
- 古いオムツを抜き出し、新しいオムツを当てる
- 股のギャザーが当たっているか確認、お腹周りがきつくないか確認
- 服を整え終了
オムツ交換は、回数を重ねて身に付ける必要がありますが、基本的にはパパの方が戸惑うことが多いのではないでしょうか?ですから、NICUに居る間は、パパさんを中心的に沢山体験をしてもらった方が、良いかもしれませんね。
ちなみに・・・高齢介護の現場経験豊富なとーさんパパは、最初からママよりテキパキとオムツ交換を行うので、担当の看護師さん含め、すべての看護師さんから、感動されたり、褒められまくっていました。それだけ、一般的には、オムツ交換をさせると、たどたどしいパパが多いという事なのでしょう!!
それプラス、排便が見られない場合は、赤ちゃん用綿棒で、肛門を刺激したりする方法も習います。
3.沐浴(入浴)を学ぶ (パパ・ママ対応)
パパママ教室で、沐浴の仕方は習いますが、所詮は人形での実習なので、新生児を沐浴(入浴)させることが初めてなら、戸惑う事は目に見えています。ですので、NICUに入院している際、面会の度に沐浴(入浴)をします。
まずは、お手本として、担当看護師さんやその日の受け持ち看護師さんが、沐浴してくれるので、まずは見学して、沐浴のポイントを教えてもらいます。双子の場合は、初めは1人看護師さんが行ったあと、もう一人をパパ・ママが実際に行う形で行い、次からは、一人ずつ沐浴させていく形で、毎回2人を入浴させていました。
沐浴(入浴)を行う際のポイント
- 沐浴にてきした室内温度にする
- ソープ、沐浴用ガーゼの準備
- 新しい服の準備、オムツの準備
- 沐浴用桶に、適温のお湯を入れる。(冷めやすいので41~42度をためる)
- かけ湯用のお湯を準備する。(沐浴している際に冷めやすいので、43~45位で溜めておきます)
- 服を脱がせて、沐浴用桶に移動し、びっくりし無いようにお湯につけます
- 利き手ではない方の片手で頭、首を支え上半身を固定、頭側の指で、耳を抑える
- 反対の片手でソープを使いガーゼにて体を洗う。
- 洗う順番もまずは、お顔を拭き、順番に洗っていく
- 特にひふが重なっている部分は、あかが溜まりやすいので念入りに洗う
- 洗い終わったら、かけ湯をして、タオルドライをする。
- 新しいオムツをし、新しい服を着せる。
- 湯上りは体温が下がるので、かけもので体温が下がらないようにする
沐浴に関しては、いろんなやり方が有ります。病院によっても細かな差はありますし、各看護師によっても微妙にちがいが見られます。各市町村で行われるパパママ教室での教え方も違うので、まずは、型として大枠を覚えて、あとは自分が行いやすいやり方にしていっていいかと思います。
ちなみに、とーさんパパは、沐浴1回でやり方に慣れて、おぼえてしまったので、あとは、とーさんママに慣れる為にやってもらっていました。高齢介護で、たくさんの高齢者を入浴させてきましたので、諸々が手馴れていて、最初から指導の看護師さんに感心されてました。
※とーさんママは、介護や育児が得意か得意じゃないかと言えば、不得意なママですから必死だったと思います。
「総仕上げ」退院を見越して、家族だけで一晩過ごす体験をします。
これまでの事は、あくまでも面会の際に行う事で、看護師さんのサポートがバリバリ入っています。例えば、ミルクを飲ませるミルクは、看護師が準備してくれたり、沐浴の準備も看護師さんがしてくれて、パパ・ママは、入れるだけ、後片付けも看護師さんがしてくれます。
しかしながら、退院が視野に入ってくると、家では全てをパパ、ママが行わなければいけないことになるので、そのプレ体験で、夕方からあくる日の朝まで一晩、子供たちと一緒に過ごす日が有りました。とーさんパパは計2回行いました。
その日は、全ての事をパパ、ママが行う事になります。オムツの準備から、ミルクを作る作業、哺乳瓶の洗浄、消毒、飲ませた量の記録、排便、排尿の記録を行いながら、夜中の2時間おきの授乳を体験していきます。
もちろん、何か困ったことがあれば、看護師が助けてはくれますが、最小限の手助けなのですから、慣れないことで、大変ですがこれを乗り越えないと、家では見ていけないので、頑張り時です。
まとめ
NICU・GCUの面会時にやることは、退院後の育児で困らないように、育児の行い方を教えてくれます。それは以下の3つです。
1.母乳を絞ってもっていく and NICU、GCUでおっぱいを飲ませる! (ママ対応)
2.哺乳瓶にてミルクを飲まし、ゲップをさせる (パパ・ママ対応)
3.子供の排泄の確認やオムツ交換を学ぶ!! (ママ・パパ対応)
4.沐浴(入浴)を学ぶ (パパ・ママ対応)
最初は出来なくて当然です、ですからNICUやGCUに入院している際に、積極的にかかわって教ええてもらって体に覚えさせていきましょう。
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